シミの治療では様々なことが重要とされますが、家庭でも出来るシミ治療の基本となるのが保湿です。保湿はシミに限らずさまざまな皮膚トラブル治療の基本中の基本となりますが、しかしこの保湿の大切さについてしっかりと理解できている人はさほど多くありません。ではどうしてそもそも保湿が大切と言われるのかというと、まず最も覚えておきたいこととなるのが角質と保湿の関係です。人の肌に塗る化粧品、特にシミなどの皮膚トラブル対策としての化粧品は角質層と呼ばれる層の奥にとどいて初めて効果が発揮されます。
しかし水分が少なくなってしまった角質層は非常に硬くなってしまい、肌に塗った化粧品の成分も非常に浸透しづらくなってしまうのです。水分が少なくなって硬くなった肌に対して高級な化粧品をどれだけ塗ったとしても、角質層に届くことが無いのですから、本来の効果も発揮されなくなってしまうのです。また、保湿は肌のターンオーバーにも関係をしています。ターンオーバーとはつまり皮膚の生まれ変わりのことであり、人の皮膚は定期的に新しいものへ生まれ変わることで本来のツヤやハリを保っています。
しかし水分が少なくなってしまった肌ではターンオーバーに欠かせないタンパク質分解酵素の働きが弱まってしまい、本来であれば排出されるべき古い皮膚がいつまでも排出されないということになってしまうのです。そうなってしまうとやはり、皮膚にシミ治療用の化粧品をどれだけ使っても意味はありません。皮膚トラブルの治療・改善は常に保湿と共に在ります。たかが保湿と侮ることはせず、応用的なケアをする前に今一度基本的なケアを再確認するようにしましょう。